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料理

2026年8月2日 · 文:Kiyo Darner · 約3分

味噌ベーコンは、切られた冷却ラインから始まりました

開店してまもないころ、常陸野ネストビールを何種類か樽で置いていました。そのうちのひとつが、あんばいエールです。

同時に、何か月も気づかなかった問題がありました。ビールラインに冷却液を送る管が切られていたのです。壊れていたのでも漏れていたのでもなく、切られていた。

何が起きるかというと、ラインに残っているビールがぬるくなります。ぬるい生ビールはお客さまには出せないので、誰かがビールを頼むたびに、ぬるい分を先に抜いて捨てていました。それが何か月も続いた。原因が分かったとき、いちばん引っかかったのは捨てている量でした。

そこで、流しに捨てるのをやめて、とっておくことにしました。使い道は決まっていませんでした。

そのころ、ベーコンが食べたかった

ちょうど同じ時期に、厚切りのベーコンが食べたくてしかたありませんでした。ステーキハウスの前菜で出てくる、スライスではなく塊のあれです。

シェフのミッチに話したら、こう返ってきました。「元シェフなんだから、自分で作ればいいだろ」

こちらはステーキハウスに行こうと言っていただけです。それだけの提案でした。ただ、言われてみればそのとおりなので、やってみることにしました。

うまくいかなかったところ

まずドライラブから始めました。山椒を入れたものなど、自分で配合をいくつも試しました。

そこで本当の壁にぶつかります。うちにはスモーカーがないし、置けない。許可を取るだけで数千ドル、そこにスモーカー本体の代金と維持費が乗ります。一皿のために出せる額ではありませんでした。

つまり、燻製に頼らずに豚バラをやわらかくする方法を探すことになった。

そこでビールです。意地でとっておいた分が、ウォークインの中にありました。

いま作っているもの

豚バラを、日本のビールとメープルシロップと赤味噌の漬け汁に入れます。

漬け込みは9日から12日。一晩でも一日でもありません。その間、誰かが上下を返します。バットに寝かせっぱなしにすると、一本の中で別物が二つできてしまうからです。

そのあと脂を落として、冷やします。

最後の工程は提供の直前です。温め直して、小さな火鉢に桜のチップを入れた上に置く。これで二つのことが起きます。燻香が最初ではなく最後に乗ること、そしてテーブルまで運ぶあいだ冷めないこと。燻製小屋で作れなかったものを、最後の90秒でやっています。

あんばいエールについて

この料理があんばいエールから始まったのは、バケツに溜まっていたのがあんばいエールだったからです。理由はそれだけです。

いまはもう扱っていないので、漬け汁に使うのは特定の銘柄ではなく日本のビールで、メニューにもそう書いてあります。ブログのほうには元の話を残します。ここが話の置き場所だからです。メニューの品は入れ替わり続けます。料理が変わったからといって、昔のリールを消す人はいません。

この店の多くはこうやってできています。コンセプトからではなく、切られた冷却管と、食べたいものと、シェフの一言と、払えなかった許可代から。