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料理

2026年2月6日 · 文:Kiyo Darner · 約4分

カツカレー — 本当の日本のカレーは、母親のカレーだと思っています

日本のカレーにはいろいろなスタイルがあります。それは後で書きます。

ただ、僕が「日本のカレー」と聞いて思い浮かべるのは、そのどれでもありません。母が作っていたカレーです。

インドから来たわけではない

意外に思われることが多いのですが、カレーは日本にインドから来たのではなく、イギリスから来ました。

明治期、日本はイギリスをモデルに海軍を作り直します。そのときカレーも一緒に入ってきました。イギリス海軍のカレーはすでにかなりイギリス化されていて、スパイスを挽くのではなく調合済みのカレー粉を使い、小麦粉でとろみをつけたシチューに近いものでした。日本海軍は1908年にこれを正式な献立に入れます。脚気対策という側面もありました。

そこから日本はさらに手を加えて、きちんとしたルーでとろみをつけるようになります。小麦粉を油脂で炒める、フランスの技法です。日本のカレーがサラッとした辛いものではなく、とろりとして少し甘いのは、これが理由です。

だから僕の感覚では、日本のカレーはインド料理よりフランス料理に近いところにいます。その理由が、まさにこのルーです。

スタイルについて

欧風カレーがあります。東京の古い洋食店で出てくる、色が濃くてルーの効いた重いタイプです。札幌のスープカレーもあります。こちらはサラサラでスパイスが立っていて、他とはまったく別物です。大阪発のスパイスカレーもあります。ホールスパイスの方向に戻った、新しい流れです。

そしてもう一つ、箱に入ったルーで作る家のカレーがあります。

これは格下のカレーではありません。日本のほとんどの人にとって、カレーとはこれのことです。

隠し味

家のカレーが「その家のもの」になる理由には、ちゃんと言葉があります。隠し味です。入れたことに気づかれない前提で入れるもの。

定番はりんごと蜂蜜です。あまりに定番なので、ハウス食品は1963年にバーモントカレーとして商品そのものに組み込みました。今も日本で一番売れているルーです。多くの家庭でりんごをすりおろすのは、そもそも最初から箱に入っていたからでもあります。

でも、家ごとに違います。すりおろした人参。角切りではなくひき肉。ビターチョコレートを一片。昨日の残りのコーヒー。醤油。バナナ。

日本人の母親に育てられた感覚として、母親の数だけカレーがあると思っています。そこが良いところです。凝ったところは何一つないのに、これ以上ないくらい心が落ち着く。特定の台所の味がするからです。

カツが乗った経緯

カレーライスにとんかつを乗せたのは、1948年の銀座スイスが最初とされています。東京ジャイアンツの内野手だった千葉茂さんが、大事な試合の前に来店して、スタミナをつけたいからカレーの上にとんかつを乗せてくれと頼んだそうです。

当時カレーに何かを乗せる習慣はなく、他のお客さんは驚いたと言われています。それが今では、日本中のメニューに載っています。

うちのカレー

うちのは家のカレーです。母が作っていたタイプに、カツを乗せたもの。

洗練されてはいないし、そこを目指してもいません。食べたときに、知っている場所にいるような気持ちになってもらえれば十分です。

Izakaya Jurakuで

カツカレーは、Lower East SideのIzakaya Jurakuで提供しています。

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